AJCターンの解説30件

パラレルスキーCLUB(メインページ)

No(1)
記録:2018/ 2 / 1
タイトル:はじめにご挨拶と
サブタイトル:責任のお願いとご挨拶
はじめまして

”注意” 
当パラレルスキーCLUBの記述、表現により怪我などで損害が生じた
場合は責任は負いかねますのでそれぞれ個人の責任で行ってください。

今からずっと前の1970年代にテレビ東京で放映していた番組SkiNowで
海和俊宏さんの滑りを見てそのカッコ良さの虜になりはや三十年以上が経ちました。

その後あれやこれやと海和さんの滑りを試していた時、次元の違う超快感を
得られる滑りができ、訳も解らないまま「これこそ海和さんの滑りだ」と思い込み
あれから三十数年その滑りを追い求めやっと結論がでたのがつい最近です。

以前のマニュアルは試行錯誤の迷走状態でありマニアックでもあったり、あまりにも
難解でしたが今回は迷いからやっと抜け出し、理論の実証もできたので
ジェットカービングターンに的を絞ってできるだけシンプルに纏めてみました。

■海和さんの名前や動画を多用しているため海和さん本人に承諾を頂こうと
試みましたが、メッセージが届かなかったか多忙で対応できなかったのか不明ですが
ここで無断使用のお詫びと勝手な承諾願をさせていただきます。

因みに、時代も変わり海和さんを良く知らない人も居るかもしれませんが
その頃のだいぶ前、海和さんの体重があと10キロ多かったら、あのステンマルクと
並ぶ世界で最も有名なスキーヤーになっていただろうと、確信しています。

試行錯誤の末 最終的に「アルペン競技を世界一に」という結論をyoutubeにアップしたので
ご覧ください。
 
No(2)
記録:2014 / 1 / 11
タイトル:AJCターンとは
サブタイトル:雪質を選ばない滑り
タイトルのAJCターンとは
どんな雪質でも滑れるAllラウンドのJet CaviingTarnの略です。

スキー学校で教えられている一般的な滑りとは、大きく違う部分も
ありますが、見た目には殆ど違いが判らないです。
でも、滑る本人の体感が大きく違い、これが本物のスキーだったのか
という程の快感を得られる滑りです。

また、アイスバーンから春のベタ雪や深雪まで、どんな雪質でも
難なく同じ滑り方で楽しめる優れた滑りで、もっとも合理的で
体力も必要としない全く駄の無い滑りです。

無駄な力を使わない合理的なこの滑りは、体が一枚のバネになり全身の
筋肉をほんの少し使うだけなので、ロングコースを一気に下りるような
ハードな滑りができ、連続ショートターンで腿がパンパンになったり
息切れすることもありません。
そのため高齢になって筋力が衰えても、若い人に負けないハードな
滑りができます。
 
No(3)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:道具選び
サブタイトル:スキー靴選びが最も大事
道具を使うスポーツは色々ありますが、スキーも道具選びはとても
大事です。

そして一番はブーツ二番もブーツ三四が無く、次に板で、ストック選びも
そこそこ大事です。
次の欄のそれぞれの選び方を参考にしてください。
 
No(4)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:ブーツ選び
サブタイトル:自分に合う前傾角度
色んなブーツを履いてみないと自分の体と滑り方に合っているかいないかは
なかなか判らないものですが、もっとも大事なのは高速でも低速ターンでも
大回りでも小回りでも腿やふくらはぎが疲れないというのが大事です。

★前傾角度が浅いと、ボーゲンとかシックリこないバラレルは出来ても
リズムや速度を変えて自由自在に滑る事はできないです。
かといって、前傾角度の深いブーツですと、遠心力を受けるような
高速のターンや切れのある小回りターンをするとすぐに腿が疲れて
しまいます。また窮屈で自由な動きが出来なくなります。

(大回転のレースを行っている選手は一様に前傾角度が深いブーツを
履いていますが、数分程度の高速ターンで終わるので良いですが
フリーでロングコースを滑るには角度が深すぎると腿が疲れてとても
もちません。)

因みに、ロングコースのシビアな大回転レース(大きな大会など高速深回り系)
になると中腰になってしまう程強い前傾角のブーツでは通用しなくなります。

ということで、ブーツは自在性があって腿に負担がかからない
中間の前傾角度を選ぶか、角度を調整できるブーツがお奨めです。

★私は4段階に調整できるブーツを履いていますが、以前は2/4の位置
だったのを一番深い4/4にしたところ自由度が無くなって全くダメでした
でも3/4にしてみたら、なんと切れの良いターンになるは、どんな状況
でも体のポジションが崩れず自由自在、何をするにもビッタシ最高です。

★その後ブーツにパッキンを挟み、前傾角度をより細かく調整してみた
ところ、運動靴で大地を踏みしめて飛び跳ねる時と同じ感覚で滑れる
程微妙な角度があるという事を発見しました。

微調整した後は雪の上でも大地を踏みしめているという感覚になり
足回りのしっかりしたスポーツカーで連続カーブをトレースするように
走っている感覚と同じです。

後で聞いた話では、初心者のブーツは殆どが浅い前傾角度ということで
すので、スキーは程ほどに上手くなって楽しく気持ち良いが、その域を超えた
快感を感じる事は無く、いつかスキーを辞めてしまう人が多いのかなと思います。

因みに、前傾角度が今の1/4程度しか無い安物ブーツをショップの店員に
勧められたまま買ってみたところ、まったくスキーにならず、一回履いた
だけで物置に投げ込んであります。
★ショップで試し履きしてみた時は角度の違いに全く気が付かなかったです。

★少しだけ腰を引いた一般的な滑りの場合は、ブーツの前傾角度がそれほど
シビアではないようです。
 
No(5)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:板選び
サブタイトル:高速で安定する板
ブーツ選びは基本中の基本で、一旦自分に合ったブーツに出会えば
特に気にする事無く、靴が壊れるまで履き続けられますが、
板となると、あまりにも種類が多くこれもまた選ぶ基準が難しいです。

一昔(二昔かな)前でしたら、板のサイドカーブは殆ど同じで
フレックスが硬め柔らかめ、トップが硬いかテールが硬いとか
その程度で、目的に合った板は選び易かったです。

ところが、カービングスキーが出てからは、長さは身長に合わせて
それなりでも、サイドカーブの深さやテールの硬さフレックスも
滑り方によって様々なタイプがあるようです。

カービングスキーが出たばかりの頃は、カービングという名の通り
切れのあるズレないターンを、という事で捩じれ硬性が強く
板のテールをズラす事が難しい物が多かったですが
現在は、初級者や基礎スキーの為にテールが柔らかく捩じれ硬性も
それなりに、という物が多くなり、レーシングから基礎まで幅広く
多種多彩の板があります。

その中で、当ジェットカービングターンに適した板はというと
まず、サイドカーヴができるだけ浅い事
そして、フレックスは柔らかめで捩じれ硬性は強めが良いです。
これを言い換えると、柔らかくて長めのレーシングタイプになります。

数年前に、大回転競技用の板が協会の規定で男子の場合は190cm以上で
サイドカーブのラディウスは30m以上、という事になったそうで
できればこのタイプの柔らかな板が理想では、と思います。
でも、このレーシングタイプは高価で選ぶリスクもありますので
一般の捩じれ硬性は強く柔らかくてカーブが浅めの板がお奨めです。
 
No(6)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:ストック選び
サブタイトル:長さだけだが
ストックの合う合わないは長さと持ち易さくらいですが
この長さは人によってとてもマチマチです。

AJCターンの場合は腰を引かない事が前提ですので、最初は長めの
ストックを使用し、ある程度低い姿勢をしても腰を引かないように
なったら少し短めにした方が良いです。

短いリズムで滑るようになると、短すぎたり長すぎたりすると
板の中心に乗る姿勢が崩れ板の中心に加重できなくなったり
ストックを突く事で、体が前かがみになったり後ろに起きてし
まったりでバランスを取りにくくなります。
 
No(7)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:ターンの基本
サブタイトル:基本がそれぞれ違う
スキーには人それぞれ様々な滑り方、スタイルがありますが
AJCターンにも基礎スキーとはまた違った基本があります。

基礎スキーの場合は、基本的には板の少し後ろ(内くるびしの辺り)に
加重し、板のテールを適度にターンの外側にズラし出してターンを
しながらスピードコントロールもする、というものですが
AJCターンの場合は、ターンの始動時は多少拇指球寄りであっても
強い遠心力がかかる時は常に土踏まずに乗っています。

また、テールをズラす基礎スキーは、シュティムターンという方法もありますが
AJCターンにはシュティムの概念が無くその要素も必要性もありません。

それから、テールがズレてターンをしていると、次のターンに入りにくいので
ターンの仕上げという必要が出てきますがAJCターンは常にターンが仕上
がっている状態なので仕上げはあまり意識せず、逆に切っているエッジを
戻して次のターンに入っていくという感覚になります。
★ウェーデルンの場合は、切ったまま板を横に走らせるという感覚です。

それと、テールをズラさないで、板が全くズレを起こさない滑りをしている
(レールターンと言えるレーサー風の)滑り方もありますが、この場合は上体を
深く被り腰を大きく引いて滑るので、AJCターンとは大きく違い、ノンストップの
高速ターンなど疲れてできません。また、
AJCターンのような遠心力の溜めと開放、という心地よいリズムがありません。
 
No(8)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:AJCターンの長所と短所
サブタイトル:何事にも完璧はないが
AJCターンの長所
★切れのある高速ターンが安定して滑れる
★緩斜面のターンでもスピードが落ちない
★急斜面も緩斜面も一定のスピードで滑れる
★大きな遠心力を受けても疲れる事が無い
★アイスバーンでもズレないでターンできる
★重い春の雪でも軽々ターンすることができる
★スイートスポットに嵌ったような気持ちいいを超えた快感を得られる。

短所
☆急斜面は深く回らないとスピードが出すぎる
☆テールをズラす人と、同じリズムとスピードでは一緒に滑り難い。
☆腰の入った体軸のある姿勢が無いとできない。
 
No(9)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:AJCターンへの入り方
サブタイトル:板に乗るだけで
AJCターンは極シンプルなターンのため、板を操作するという
事は全く必要ないです。

★まず緩斜面で、立っている位置から腰を少しだけ落とした姿勢で
ストックを持つ手も体もリラックスした直滑降からスタートします。
(加重は板が最も安定する位置(土踏まず辺り)にし、腰を落とし
過ぎないように注意)

また、板と板の間隔は少し狭いくらいの方がリラックスできたりします。

★次に、どちらか片方の板のインエッジ(土踏まず)に体重を
ゆっくりかけてみます。(もう片方は当然ゆっくり体重が抜ける)

★体重をかけた板が外にズレ出して僅かなターンが始まるので
ある程度ターンしたら、体重をゆっくり逆の板に移し変えてます
(この動作を連続することで、AJCターンの基礎が完成します。)

☆また、板はズレズレでボーゲン形になるかも知れませんが
板全体がズレて、意識しないのにボーゲン形になるのは外の板が
ズレているため、結果ボーゲンが生じているので全く問題は無いです。

★ある程度慣れてきたら、ターン時にエッジが少し利くように体を
少し内に倒しながら股関節を捻ってエッジを少し立てるようにします。
(体を谷に向けたままエッジを立てようとすると、自然に体が内倒し
股関節も内に捻転するようになります。)

★ターンの切れが良くなって来ると、ボーゲン形は次第に出なく
なってきます。
■上達するには、体を柔らかく使える中間姿勢が大事です。

★ここまで来ればAJCターンの世界に入ったも同然ですが
ゆっくり乗り換えて、ゆっくりエッジを利かせる、事が大事です。

■速いリズムで滑りたくて急激に乗り換えたりエッジを利かせると
AJCターンから外れる傾向があるので、注意してください。
小回りは急激な乗り換えではなく、大回りのリズムが小さくなる
だけですので、この辺りがとても勘違いし易いところです。
 
No(10)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:腰引けについて
サブタイトル:一般スキーと野球は特殊
どのスポーツでもプレイヤーが腰を引いていたら良い結果は出せない
もので、スキーも同じくレーサーなどが行っている高速ターンは
腰を引いていたら決して良いタイムは出せないものです。

でも、基礎スキーの世界ではある程度腰を引いていた方が上手く
行くという事があり、体も柔らかく使え様々な技法が使えます
(ある意味小細工とも言えますが)

ところが、AJCターンは全く腰を引いていないので、テクニックというものがあまり
使えない部分があります。でも、腰を引いていない分見た目にはシャープで
カッコよく見えます。

★テクニックが使えないというと、上手くならないみたいに取れますが
AJCターンは大地を走ったり飛んだりしている時にもテクニックなんか使って
いないのと同じです。

その点、スキー学校の先生が生徒の前でお手本にとても綺麗な滑りをしている
のをよく見かけますが、上手いけどカッコ良さに欠けるのは微妙に腰を引いて
滑っているからで、スケートボードの選手が低い姿勢をしていても、リラックスして
いてカッコ良いのは腰を引いていないからなのです。

因みに、野球はある程度腰を引いていもできるようですが、サッカー選手は
誰一人腰を引いてません。そういう意味ではフォームの形も理屈も関係なく
無意識で見ている女子にはサッカー選手の方がカッコ良く見えるのかな、とも。

また見た目には腰を引いていないようでも、全く引いていないのと
ほんの少しだけ引いているとでは大きな違いがあります。
これはスキーの場合高速ターンや急斜面ウェーデルンのように
大きな遠心力が生まれる時に動きや見た目に大きな違いが出ます。

サッカー選手が腰を引かないのは激しい運動で遠心力や慣性の
力に負けない事が必要だからです。
 
No(11)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:Jetカービングターンの音
サブタイトル:雪を彫るような音
硬いバーンも深雪も柔らかな圧雪バーンでも、AJCターンで浅く回って
る時の音はシュルシュルっとそれ程違いが無いですが。

深いターンをするとそれなりに音が違います。
硬いバーンでは雪がエッジを支えきれなくなると板全体が外に
ずれ出すため、グワーッ、とかジャーッとかいう音がし、

柔らかい春の雪では板から飛び散る雪がシャーッっというような音がします。

そして、軽い新雪を圧雪したバーンでは、テールがズレる滑りでは殆ど音も無く
シュルシュルとかフワーッという感じですが、AJCターンの場合は遠心力の圧力に
よって板が雪面に深く食い込み、その時はなんとも言えない音がします。
それは、電気溶接がスパークした時出す低いブーッッ、、という音によく似ています。
と言っても電気溶接の音を聞いた事がある人はあまりいないでしょうが。
 
No(12)
記録:2014 / 3 / 14
タイトル:サイドカーブターンとの違い
サブタイトル:レールターンではない
カービングターンにサイドカーブターンという言葉がありますが、これは
シュプールを見ても滑ってる本人さえも区別がつき難いほど良く似てます。
でも言葉があなら意味もそれなりに違うわけで その違いを考えてみましょう。

まず、サイドカーブターンというのは板のサイドカーブを利用し、エッジを少し
立てることで自然にターンを行うもので、サイドカーブが深ければエッジの
角度が同じでもターンは深くなるわけです。

カービングスキー板などはこのサイドカーブが深いためにリズムの短い
小回りのターンでも純粋なサイドカーブだけのターンが行われ、一本の
線だけのシュプールが残るシャープな滑りになります。
となると、カービングスキー板で滑るズレの無いシャープな滑りなの
だからこれはサイドカーブターンじゃなくてカービングターンでしょ、
という事にもなるとも言えます。

でもそうなるとカービングターンとサイドカーブターンの違いが無くなり
どっちでも同じだとも言えてしまいます。
ここで、その違いを少し整理整頓し考え直してみることにしましょう。

カービングという言葉からすると、カービングの語源は彫刻刀で彫るという
意味から来てるということですから、綺麗な線が残るサイドカーブターンの
シュプールに比べ同じ一本の腺でも彫刻刀で彫ったように深い溝の線が
残るところがカービングターンの特徴です。

雪が氷のように固ければ溝は彫れませんが適度に柔らかめの雪質だった
らサイドカーブターンよりもずっと深い溝ができるというものです。

それじゃ、どうしてその違いが出るか?、ということを考えましょう。
まず 雪面が深く彫れるということは、ターンの遠心力で雪面に強い
圧力がかかりその結果エッジが雪に深く食いこむ、ということです。
そしてターンによる大きな遠心力が生まれるのは高速ターン又は弧の
深いターンをしているからということになります。この違いは弧の
深い高速ミドルターンで滑る時を思い起こすと解り易いです。

サイドカーブターンで滑り、高速の深回りターンをすると遠心力が大き
くなり自然にカービングターンになる、ということになります。でも
理論上はそうなるのですが、実際に滑る人をみていると、ある程度の
高速のサイドカーブターンを行い、ある程度の深回りはしているものの
雪面にエッジが深く食い込む程のターンは行っていません。
速度もある程度あり、ターン弧の深さもある程度、がミソです。

なぜこうなるか考えてみると、これは体のポジションに問題がある
ようです。それは深回りのターンで発生する大きな遠心力に絶える
姿勢ができてないということです。
そのためロングターンなどで強い遠心力を長い時間受け止めると
筋肉に大きな負担がかかります。それで程ほどの深回りと程ほどの
リズムで、板が雪に食い込まない程度の遠心力に耐えてるわけです。

★また圧力を二本の板と二本の脚で支えているから、なんとか遠心力に
耐えられるのと、板にかかる圧力が二本に分散されるため、雪面に
食い込むまでは行かなくそれなりのシュプールになるわけです。

遠心力に対する体軸がしっかりできてないと、サイドカーブターンの域
を超えて板のトップから雪がジェット噴射するような本物のカービング
ターンはできない、という事になり、メリハリのあるダイナミックな
ターンやウェーデルンは、大きな遠心力を支える必要があるので
体軸の無い切れるだけのサイドカーブターンでは実現できないという
ことになるわけです。これでカービングターンとサイドカーブターン
の違いもはっきりしてきたようです。

結果、本物のカービングターンで滑るためには、ロングの高速ターンで
とてつもない遠心力を受けても、腿の筋力を使う事なくリラックスした
姿勢で板のトップから雪がジェット噴射し、雪面に板が食い込むような
滑りが出来ることです。
これができればもう完全なカービングターンですけど。

どうやら、カービングターンとサイドカーブターンの大きな違いは
遠心力の受け方や姿勢、という事になるようですが個人個人の
とらえ方や拘りでしょうかね。
 
No(13)
記録:2014 / 3 / 26
タイトル:ボーゲンの前に
サブタイトル:直滑降が大事
旧マニュアルでボーゲンは出来るだけやらない方が良いと書きましたが
まるっきり初級者や小さな子供にスキーを教える場合は、どうしても
プルークから教える必要がであります。

一般的にはプルークのハの字をハの字らしくテールを大きく開き
ある程度急な斜面も降りれるようにしますが、ここでパラレルに
移行できるかできない重要な分かれ目が生じます。

でも、AJCのパラレルを習得する為に大事なのはボーゲンをする前に
緩斜面で安定する直滑降を身につけておくことです。

★これは、最初からボーゲンをやると、ブレーキをかけるにも
ターンをするのにも、腰を落としてテールで雪を押し出して滑る
癖をつけてしまい、スキー、イコールややテールに乗って板を
ズラし出す、という悪い癖をつけてしまいます。

この滑りは。板の中心よりやや後ろに乗った方が板の操作がし易い
ので、どうしても「板の中心に乗って加重する」というもっとも
大事な事ができなくなってしまうのです。

このような滑りをしていた人でも、努力や優れた身体能力で綺麗な
パラレルターンができるようになりますが、テールがズレてターンが
行われているため、AJCターンとは大きく違う滑りになります。
また、見た目にもシャープさが欠けてしまいます。
 
No(14)
記録:2014 / 3 / 26
タイトル:正しいボーゲン
サブタイトル:AJCのボーゲン
AJCターンに移行できるボーゲンと出来ないボーゲンがあります。

★まず、AJCターンに移行できないボーゲンはというと

最初から板をハの字に開いて行うプルークボーゲンというやつです。
これは、ハの字に開いて前に進むという事で、雪の抵抗が起き体が
前に倒れてしまうから、どうしても腰を後ろに引かなくてはならないです。
となると、常に腰を後ろに引いて板を外に押し出してターンをするのが
当たり前の事になってしまいます。

SAJのマニュアルでいう、シュティムターンの為には効果的なボーゲン
とうい事になりますが、これが仇となって一生、純粋なパラレルターンが
できなくなってしまうのです。

▲ゲレンデで見る殆どの人は、パラレルターンをやっているように見えても
実際には純粋なパラレルターンではなく、テールがズレて方向が変わっている
外板に内板を合わせ、両板を揃えている見せかけパラレルターンなのです。

★次はAJCターン、純粋なパラレルターンに移行できるボーゲンです。

これは、まずスピードが出る心配のない緩斜面で板を無理のない自然な幅
に平行に開いてスタートします。

次に、片方の板のインエッジ(土踏まずの部分)に体重をかけてみます。
すると、体重をかけた反対側に板が勝手に方向を変えていきます。

その時、体重を抜いた反対の板は、体重をかけた板が進む方向を向いて
そのまま進みます。
ということは、意識しなくてもここでは自然に板がハの字の形に開いてしまいます。
つまり、ハの字を意識しなくても結果的にハの字になるわけで、これを結果
ボーゲンと呼びます。

この結果ボーゲンでは、次のターンをする時ゆっくりと体重を反対の板に移して
行くだけで、今度は逆の板が自然に勝手にターンを始めます。
それで、形はやっぱりハの字の結果ボーゲンになります。

★この結果ボーゲンは、板のテールを押し出しているのではなく板の中心の
インエッジに乗って、板の特性でターンが行われているものです。

最初は当然、外板が全体に外にズレているため、内板の進む方向は自然に
外に向いて形はボーゲンになるけれど、腰を引かないで意識してインエッジに
乗るようにすれば、次第にズレが小さくなって板が切れ上がるようになります。

板が切れ上がるようになると、内板の進む方向も外板が向いている方向に
変わってきます、となると結果、左右の板が揃ってターンする純粋なパラレル
ターン、AJCターンに移行できる、という事になるわけです。
 
No(15)
記録:2014 / 3 / 26
タイトル:癖の無い板を
サブタイトル:板の個性はあまり無い方が
今や板の種類もさることながら、一般のスキー板でも全体の硬さ
からラディウスの大小にトップまたはテールの硬さや捩じれ硬性など
様々ですが、板の中心に乗って大回りから小回りまで自在に滑る
AJCターンをするのには、板全体のフィレックスは柔らかめで
捩じれ硬性はトップもテールもそれぞれ捩じれに強く雪面を
しっかりホールドしてくれるものが理想です。

癖のある板だと、板の中心に乗って板の特性だけでターンをする
事が難しくなり、AJCターンの基本から外れて行く可能性が大です。

AJCターンの基本は、常に板の中心に乗ってターンをするため
ラディウスが小さいとどうしてもターンが小さくなり勝ちなので
サイドカーブは大き目(長め)の板が良いです。

★私は試した事がありませんが、大回転のレーシング用で癖の無い
柔らかめの板があったらすごく良と思います。
(FISの規定で、男子は190cm以上でラディウスが35mだそうですから
女性用の185cmタイプが今の板では一番理想の板ではないでしょうか)
 
No(16)
記録:2014 / 11 / 29
タイトル:結果ボーゲンはパラレルターン
サブタイトル:ボーゲンを教えない方が切れのあるターンになる
初めはボーゲンを教えないで直滑降のみを練習し、ある程度経ったてから
片方の板に体重を移動するとターンが始まるという事を教え、そしてその方法で
ターンができる事を体が覚えると、自然に左右交互に体重を入れ替えた連続
ターンを覚えます。

こうして自然に覚えたボーゲンは、一般的に教えられている板のテールを
押し出してターンをするのと違い、板全体(真ん中)に体重をかけ板のサイドカーブと
撓みによって行われるカービング系のボーゲンを行うようになります。

見た目には、内板の方向が自然に体が進む方向を向くため外板と内板の形は
見た目には普通のハの字形のボーゲンに見えます。
でも、このボーゲンはテールを押し出すボーゲンとはターンの質が大きく違い
雪質が変わっても深い雪になっても安定したターンが行えます。

そしてターン時のシュプールもしっかり残り、切れのあるターンができるため
スピードにも強くボーゲンで滑る時期は僅かですぐに完璧なパラレルターンが
できるようになります。その上に遠心力を受ける体軸が出来ていますから
スピードさえあればジェットカービングターンが簡単に行えるようになります。

海和さんが「子供の頃はスキーは直滑降のみで、ターンをする事を知らなかった」
と言ってましたが、スキーを極めた海和さんの基礎は正にここがポイントだった
んだ、と確信しました。時間にゆとりがある方、また初心者に教える機会の
ある方は是非この方法を試してみてください。
 
No(17)
記録:2014 / 11 / 29
タイトル:スキーの体軸とはいったい
サブタイトル:体軸は荷重軸と回転軸の両方
一言で「体軸」と言っても何を指して体軸というのか?
と言われれば説明はなかなか難しいです。

この軸とは体操の選手やフィギアスケートの選手の口から聞く事が
ありますが、一般的には体の回転軸と解釈できると思います、
バレーダンスもそのようです。

スキーの場合もウェーデルン(今は小回りと言うそうですが、言い方が
適切かどうかは微妙なところ)など、速いリズムでターンをする場合は
回転軸も大事ですが、とりあえず小回りは置いといて。

スキーの場合の体軸はこうです。
ターンによって生じる遠心力を、体が極リラックスした状態で受け止められる
バランスの取れた荷重軸があって、その上に体が左右交互に入れ替わる時の
回転軸がある姿勢と言えます。一部の筋力(太ももなど)や体の硬直などで
受け止めるものではないのです。
★緊張したり体を硬くしたらバランスが取れなく、少しの凸凹も滑れなくなります。

スキーをしない時の体感としてはこうです。
まず、重い荷物を左か右どちかの肩に担ぎます。
次に、担いだまま階段を斜めに上がります、この時荷をかけてない側の足が下で
荷物側を階段の上側にして上がります。(真っすぐ上がらないように)

この時、無理なく階段を上がるには下側の脚で体を押し上げる事が必要で
逆の上側の脚では上がることができません。
そして、この下側の脚で重い荷物を受けている姿勢が、スキーで言う
外向傾になります。
この外向傾の形で階段を上がるわけですが、この時ももや腰など部分的に
力がかからず、体全体のバネで上がっていくリラックス感があれば良いです。

このもしももや腰に負荷がかかりリラックスできないようでしたら、これは
スキーの遠心力を受け止めるための荷重軸ができていないという事になります。

次は荷物を両肩に背負い、平地で階段を上がった時のような外向傾で
左右交互に体を入れ替えてみます。
この入れ替えがスムーズに行き、体がリラックスし足裏全体に荷物と体の
重みを感じる事ができれば良いです。

★AJCターンは、雪の上でも同じように大地を踏みしめる感覚になります。
圧雪バーンはアスファルトの上を走っているようです、またギャップは凸凹した
芝生の上を飛び跳ねながら走るような感じです。

★大地を体で感じる感覚はゲレンデに立った時からですが、立っても滑っても
感じる事ができないようでしたら、ブーツの前傾角度を調整してみてください。

スキーの場合は左右にターンをするため、体を真っ直ぐの棒立ちだけでは
なく、膝を少し曲げた上に体を左右に捻った状態でも荷重軸が必要になるため
階段を斜めに上がれる荷重軸が必要になります。(外向傾斜が重要)
ロングのターンでは棒立ちでもできますが、小さなターンや深いターンでは体が大きく
捻れた状態になりますが、これも当然荷重軸と回転軸双方が必要になるわけです。
スキーの体軸というのはこんなところです。
 
No(18)
記録:2015 / 9 / 29
タイトル:シュティムの要素は無い
サブタイトル:AJCターンにシュティムは無く何もかもシンプル
AJCターンでズレが生じる時は外板が全体にズレるため、何も力を加えない
内板は体の進む方向に向いて直進するだけですから、内板のシュプールは
一本の線になり、まったくズレの無い状態です。
そのため次のターンに入る時は切れるパラレルターンと同じように
一本の線から次のターンが始まります。
そのため、ボーゲンでも切れのあるシャープなターンができシュプールも
カービングターンのような線がしっかりと残ります。
ということでAJCターンはターンの始動が切れから始まるので、切れのある
パラレルターンが簡単にできるようになります。

一方一般的なスキー教程で教えるボーゲンは、テールを外にズラしてターンを
するため、次のターンの始動時にあらかじめテールを外に開いておいて板の
向きを変えるシュティムという形を作ってから外板に体重をかけていくという
複雑で難しいことをわざわざ行っているのです。

そのため、切れるパラレルターンといっても基本的にはテールのズレ要素が
あるため、スキッティングターンのパラレルターンはイマイチシャープさが
欠けて見え、、かっこよさが半減してしまいます。
わざわざ複雑で難しいターンをしていて、その結果がイマイチですから
スキッティングターンは苦労と無駄が多く不合理な滑りと言えます。
また、ウェーデルンでは外板に体重を乗せる時間が短くなるため、気持ち良い
弾むようなターンでなく、バタバタと忙しいだけのターンに見えてしまいます。
 
No(19)
記録:2017 / 2 / 16
タイトル:カービングスキーの長所と短所
サブタイトル:雪遊びと本物のスキー
カービングスキーは、元々はワールドカップの回転競技用に開発された弧の深い
(R20m程度)板で、ターンがし易いということから一般スキーヤーに受け入れられ
一気に広まったようですが、サイドカーブが深過ぎる問題点もいくつかあります。

長所

レーサーにとっての長所は、サイドカーブが深くなった事で切れのある弧の小さな
ターンが行えるため、スピードを殺さずに無駄のない合理的なターンができる。

一般スキーヤーにとっては、板の後ろに加重してもサイドカーブが深いため
ターンが容易にできてしまう。

初級者は恐怖心により腰を引いて板の後ろに乗ってしまうので、この深いサイド
カーブのおかげで少しの練習でもそれなりのお手軽ターンができてしまう。

また、昔のノーマルスキー板で滑っていたスキーヤーはテールに乗って板の後ろを
左右にズラして振り回す傾向があったが、カービングスキーになってから振り回さ
なくてもターンが出来るためノーマルスキーの時よりターンが楽になって疲れなく
なった感じられる。

板の中心に乗った小回り(ウェーデルン)では、ターンの切り上げが鋭くなるため
スイングするような軽快な小回りが出来る。

★これはテールに乗って滑るスキーヤーには出来ない滑りでもあります。

短所

ノーマルスキー板で板の真ん中に乗って滑る人にとっては、カービングスキーで
真ん中に乗ると切れのあるロングターンが出来なくなる。

★これは真ん中に乗って切れのあるターンをやろうとすると、深いサイドカーブに合わせたショートターンになってしまうので、あえて板のエッジを浅くしてキレの無いロングターンをするしかなくなってきます。

★板のテールに乗ればロングターンも安定するが、アイスバーンでテールが
流れて不安定になったり、また後ろに乗る分腰を落としたり引いたり、体を
後ろに起こしたりして見た目にも不自然な形や動きになってしまう。

初級者がカービングスキー板で簡単にターンが出来るようになっても、それは板の特性を利用したお手軽ターンであり、ワールドカップで通用するような本物のスキーヤーにはなれないという問題もあります。

★とはいっても、昔のノーマルスキー板で本物のスキーヤーになれない人が
殆どでしたから、カービングスキーで本物のスキーヤーになれなくてもそれが
短所とは言えないかもですね。

カービングスキー板でお手軽ターンを覚えてしまうと、スキー操作がいくら上手く
ても「上手いね」というレベルでワールドカップで優勝するような選手が育たない
というのは、カービングスキーの短所プラスずっとその滑り方で通してきた
コーチ陣の問題でもありそうです。

★お手軽ターンではなく、ノーマルスキー板でテールを振り回さないターンが
自由自在にできれば、ワールドカップで通用するような選手にもなれるし
見た目にも物理的に無理のない姿勢や動きがカッコよく見えるようになります。

因みに、1980年代のノーマル板のラディウスを計測したところ、そのRは50mも
ありました。私が今乗っている板も同じ50mです。(^_^;)
 
No(20)
記録:2017 / 12 / 8
タイトル:ジェット噴射とは
サブタイトル:シャープなジェットが噴き出す
ここではジェットカービングターンの説明でジェット噴射という言葉が何度も
出てきますが、こちらでいうジェット噴射はスキー板で雪を派手に飛び散らす事を
言うのではなく、ズレの無いカービングターンで高速、または深回りによって
大きな遠心力が生じた時、その圧力によって板が雪に食い込むことで雪の
行き場がなくなり板のトップからテールにかけ鋭く噴射する雪のジェットを
ジェット噴射と言っています。End
 
No(21)
記録:2018 / 1 / 1
タイトル:スーパーポジション
サブタイトル:体と板が一体になるように
人の体は多くの骨や筋肉で出来ているため、様々な形やフォームができますが、
このフォームで滑れば良いと見た目の形を伝えても体の感覚までは相手に伝わ
らないので、逆に感覚の方から完璧なフォームを伝えてみたいと思います。

まずスキーブーツを履かずに当然板にも乗らず、10s程度の荷物を背負います
(できるだけ背中にフィットする登山用バックに、束ねた新聞紙などがいいです)
靴は底が平らな運動靴が良いです。▲カカトが高めの靴はNG

★立っている時に体が浮いていたり背骨や腰が上下にピタット収まる
ような感覚を受けないようでしたら、荷物をもう少し重くしてみてください。

そして一番動きやすくリラックスした姿勢(悪路の段差を斜めに登ったり下りたりできる
姿勢)をしてみます。その時平らな所なら余裕で楽に歩ける姿勢が大事です。
★リラックスすると腿とかどこか特定の筋肉を使う感覚は殆ど無くなります。

次に、その時足裏全体で地面を踏みしめ、足から腰上体の全部の骨が合体して
一つに収まり筋肉も筋も全てが繋がっている感覚を受けてください。
この体が一つになった感覚を受ける事が大事です。

★この状態は、野球のバッティング、テニスのスマッシュ、ゴルフのフルスイング
またボクシングの踏み込んで打つ体重の乗ったパンチなど、全身のパワーを
出し切る時の共通した姿勢になり、私はこれをスーパーポジションと言っています。

このスーパーポジションで滑るスキーこそジェットカービングターンの
AJCターンなのです。
★一般的な滑り方ではこのスーパーポジションでは上手く滑れなく、腰を少し
後ろに引いた姿勢になり、AJCターンから見ると微妙に腰を引いた状態ですが
見た目には違いが判りにくいものの体感的には全く別物に感じてしまいます。

そして、スキーブーツを履いてもこの姿勢や感覚のままいれるなら
スキーブーツの前傾角度がピッタリという事になり、これがAJCターンに
理想的な究極のポジションです。

板よりなにより、スキーブーツの前傾角度が一番大事です。足の脛やふくらはぎ
をブーツに当てないとしっくり来ない場合は、靴の前傾角度調整が必要です。
★前傾角度を調整できない靴でも、前後にパッキンを入れる事で調整できます。

因みに、私は角度調整できるブーツで一番前に深く設定していますが、それでは
少し深すぎるのでクッキングペーパー4枚を二つ折りにしてそれを二枚、計ペー
パー16枚を脛とブーツの間に入れて完璧な前傾角度にしています。

このポジションが出来たら体と板が一体となり、努力や練習を殆どしなくても
片方の板に体重をジワーッとかけるだけで、板が生きているかのように
AJCターンに導いてくれます。

 
No(22)
記録:2018 / 1 / 28
タイトル:練習の弊害について
サブタイトル:練習より試し滑り
どんなスポーツでも上手くなるには練習しかない、、とよく言われますが
練習には意外と落とし穴があって、多くやれば良いというわけではありません。

これは聞いた話ですが、野球のノック練習を連続してとことんやると、疲れ
果て動きが鈍くなるものの、できるだけ力を使わないようにと体が対応し
結果的にもっとも合理的なフォームが出来るという効果があるそうです。
スキーも同じく数多く滑れば次第に疲れないように体が反応し、それなりに
楽に上手く滑る方法は身に付きます。

ところが、野球でもスキーでもある程度上手くなってもその先が見えなければ
どうでしょう、ある程度のそこそこ滑りはできてもそれは体が覚えたテクニック
であって、ある意味小細工でなんとか上手い人に近づいただけです。

そして、そのそこそこの滑りをもっと高めるため何度も練習をすることになりますが
この練習が曲者で、そこそこの小細工滑りを体に染みつかせてしまうことになり
結果的に永遠に中途半端なそこそこ滑りしかできなくなってしまいます。

ということで、スキーで練習をするなら、自由自在にリズムを変えどんな雪質でも
難なく滑れ、しかもいくら滑っても疲れない、そんな理想の滑りが先に見えない
なら、あまり練習はしない方が良いです。
納得しない滑りの反復練習は小細工を身に付けるだけで特に良くないです。
 
No(23)
記録:2018 / 2 / 22
タイトル:深回りギルランデ
サブタイトル:左右対象に近いシュプールを
ネットでギルランデという言葉を調べてみると説明や動画がそれなりに出てきます。
その中にはシュティムギルランデなんていうのもあり、比較的緩い斜面で浅いパラレルターンで行っているようです、そしてそのシュプールも階段状とか浅いターン弧が主のようです。

ところがこのAJCターンでのギルランデは、スラローム競技のような深いターンで速いリズムのウェーデルンでのギルランデの事を言います。
当然シュプールも左右対称に近く、谷側と山側の差はそれほど違いがありません。

関連動画のURLこちらの動画の前半分がお手本の滑りです。

このようなシーンは何処にもあるようなものではなくとても珍しく貴重なもので、もしこのような深いウェーデルンのギルランデができたら、変化に富んだどんなシチュエーションの斜面でも自由自在に滑れます。

このギルランデが出来る、ということは体の荷重軸が完璧にできている証拠です。
もし荷重軸ができていないと腿の筋肉が疲れ連続ターンができないばかりか、そもそも谷側に落ちたスキーが山側に上がって来なくなり、しかも山側の雪を飛び散らすなんていう事は到底できません。

そして重要なのは、これが急斜面でも自在に出来、連続してこのターンを続けても決して疲れないというのが大事です。
これが出来ればワールドカップでもオリンピックでもメダルを取れる可能性大です。
そして、AJCターンも完璧という事になります。
 
No(24)
記録:2018 / 3 / 22
タイトル:両足荷重について
サブタイトル:スラローム競技なら通用するが
平昌オリンピックの女子回転競技の解説者によると、両足に均等荷重するため
脚の角度が左右平行のままターンすることが重要で、内足の膝が起きて脚全体が
xの形になるのは良くないということでした。

これは、雪面に対する左右の板の角度が違う為、無駄の無い綺麗なターンが
出来ないという事のようです。

そこで、どうしたらより左右の脚を平行にし雪面に対する板の角度を揃える
ことができるか、平行にできる選手とそうでない選手を比較したり、自分なりにも
試してみましたが、どうやら腰を引いて少し落とし気味にすれば体も柔らかく
使え、左右の脚も平行にできるようです。

ところが、これには体が柔らかく使えて上体はそのままで下半身をターン弧に合わ
せて大きく振ることが出来るというメリットはありますが、大きな問題があります。

それは、腰を引いて中腰で滑るため腿の筋肉に大きな負担がかかり長いコースを
滑り降りるには耐えるのにやっとでゆとりのある滑りができません。

それから、短距離で単調なポール設定のスラローム競技なら、腿の筋肉で
ターンの遠心力にだけ耐えればなんとかなりますが、変化のあるギルランデ系の
ポール設定だと、遠心力より大きな重力にも耐えなければならなくなるので
この両足荷重の滑りでは筋肉に無理が生じコースアウトしてしまったり
ゴールまで滑り切ったとしてもとても好タイムは望めなくなります。

まして、肩斜面やうねりなど変化のある大回転コースともなると、この両足
均等荷重のスタイルでは全く通用しなくなります。

どうやら、両足均等荷重は一定条件のスラローム競技では合理的であっても
一般スキーヤーが変化に富んだコースを疲れ知らずに楽しく滑るにはとても
不向きな滑りという事でになりますね。
因みに、解説者によって外足荷重を基本と考える人と両足荷重でなければと
考える人が居るようです。コーチもまたそれぞれの考えがあるようです。

どうやら自由自在にどこでも気持ちよく楽しくと考えたら、両足均等でも両脚平行
でもなく、腰を引かないカッコ良い自然体のポジションがベストだと思います。
 
No(25)
記録:2018 / 3 / 8
タイトル:柔らかければ良いとは限らない
サブタイトル:関節よりもっと腰が大事
何年か前にNHKの「ためしてガッテン」という番組で、体の前屈がそれなりに
出来ないと転んでケガをし易い、というのを観ました。
そして前屈が大きく出来ないと、水を入れたバケツを両手に下げて階段を
上がることも出来ないという理屈でしたが、実際に試してみると普通の人に
比べ前屈が殆ど出来なくても難なく階段を上がれました。

それに加え、逆に前屈が出来ない人の方がスキーで膝の関節を痛める
可能性が小さいという事も判明しました。
★ここで説明すると長いので、興味があったらBBSで聞いてください。

それで今回もまたNHKですが、ジョギング愛好家がある程度走るとカカト部分が
痛くなるのはなぜかという問題でした。

で、その原因は足首の固さが問題で、足首が前に倒れないから地面を
蹴る時に足の先に力をかける事ができず、カカトの部分で前に蹴るから、
というとんでもない事を言っていました。

なぜそれがとんでもない事かというとこうです。
その番組を見ていた人は気づいたと思いますが、ジョギングの専門家であり
その番組の先生でもあるランニングコーチは、カカトが痛くも無いのに
足首は番組に出演していたメンバーの中で一番固かったのです。

そして今回も、体が柔らかい事は若い証拠でもあり運動にも適している
という間違った常識に多くの人が洗脳されている、という事をまたも目の
当たりにしたのでした。

それではなぜカカトが痛くなるかというと、これは単に腰が引けた
姿勢で走っているからです。
腰を引いていると、蹴る時ではなく地面に着地する時にカカト寄りに
体重を掛けるしかできなくなるからで、これはスキーも同じく腰を引いて
滑る人は強い遠心力を足裏全体では受けられなくなり、カカトに近い
部分で受けるしかなくなるのと同じです。

という事で何を行うにも、体の柔軟性よりも腰の入った姿勢、これが一番
大事という話でまたまた腰の話でしたが、腰はやっぱり体の要ですから。

因みに、あの偉大なイチロー選手は前屈はとんでもなく固いそうで
テレビで見たけれど確かに異常と言えるほど曲がらなかったです。
前屈は柔らかい方が良いという曖昧な理由より、硬くてもあれだけの
運動が出来て怪我もしない、というのは大きな説得力があります。

そういえば、あの海和さんもきっと前屈は硬いのでは?
と私は勝手に思っています。
 
No(26)
記録:2019 / 1 / 30
タイトル:アルペン競技に弱い理由
サブタイトル:日本のアルペン競技はなぜ
日本のアルペン競技を強くする その前に★日本のアルペン競技が弱い その理由を

スキー競技はアルペン競技以外にジャンプ、クロスカントリー、フリースタイルの
モーグルにスキークロス、などなどありますが、この中で日本人が活躍しているのは
ジャンプ、次にモーグルとそれからノルディック複合も大活躍、とアルペン競技以外
では日本も世界のトップレベルで戦っています。

ところが、日本人の平均身長が伸び他国の選手との体格差が無くなった今でも
アルペン競技だけは世界のレベルと大きく差が開きワールドカップなど、大きな
大会ではたまたま表彰台に上がる事はあっても、安定して第一シードを獲得という
レベルにはなかなか届かないのが現状です。

それでは、他の競技ではそこそこ世界と戦えるレベルで活躍できているというのに、
日本人はどうして、なぜアルペンだけが苦手なのかを説明してみます。

▲説明が長くなるので間を省いて

日本の選手は子供の頃からスキー環境に恵まれていて、腕を前に、尻を後ろに
出した幼児独特のスタイルでスキーをはじめターンもすぐにできるようになります。

ところが、大人になってからもその子供の頃の腰の引けたスタイルが抜けきれない
のがもっとも大きな原因なのです。

雪国で育った子供達はどんな斜面でも自由自在に滑れるほどスキーが上手いです
そして上手くて速いからこそアルペン競技の選手にもなれるわけです。

ところがアルペン競技は、上手さやポールをかわす高度なテクニックの前に、
ターンによって生じる大きな遠心力を支える体軸が重要になります。

この体軸というのは、腰を引く事が全く無く、全身が一枚のバネになることが重要です。
腰が少しでも引けた状態になったら、遠心力を体全体で受けることができなく、腿に
きな負担がかかりスイングするような軽快な滑りはできません。

まして、ギルランデ調のポール設定であったら素人が見ていてもスピード感の無
いもたついた滑りに見えてしまいます。

その上、中腰で滑るため腿の筋肉が疲れコースの終盤には板のコントロールさえ
ままならない状態に陥ってしまいます。

どんなスポーツもそうですが、腰を引いていたら何をやっても今一つ、トップに立つ
ことはできません。スキーは特に大きな遠心力がかかるためそこそこ腰の位置が
良いというレベルでは駄目で完璧に腰が入った状態が大事です。

想像では、海外の選手は日本と違いスキー場が広いので、子供の頃から
いちいちターンをする必要も無く楽しく滑るというだけで、腰を引く事も知らず
大人になっと思われます。

そういえば、長野のスキー場に海外からのスキーヤーがたくさん来ていましたが、
その人達は大人も子供も、腰を落して滑っている人は全く見かけませんでした。

そして、日本ではコーチも先輩も同じ雪国の環境で同じ滑り方をしているため、
大きな腰引けというのは判っても、微妙に腰を引く引かない、という僅かな違いに
気付き難いんだと思います。

腰を引く引かないは、見た目には大した事無いように見えても、微妙に引いているか
全く引けていないかの違いは。白と黒か表と裏ほどの感覚的な違いがあります。

スキー環境に恵まれ小さな頃からスキーを始めた事が逆に腰引けというマイナスの
要素を作ってしまうとは、なんとも皮肉な事ですね。

▲きりがないのでとりあえずここまでですが、質問があれば粘り強くいくら
でも答えます。
 
No(27)
記録:2019 / 2 / 5
タイトル:アルペン競技を強く
サブタイトル:世界一のレベルに
日本人がアルペンに弱い理由が判ってやっと強くなる方法も考える事ができる
わけですがどうやら、小さい子供の頃はターンなどはあまり教えないで、楽で
楽しいスキーを心がけ、スキー教室で画一的な指導などしない方が良いです。

また、小さい頃スキーをしたことが無い少年少女に腰を引かない滑りを指導する
というのも良いと思います。

それから、腰の癖は大人になってから直すというのはなかなか難しい事で、まして
何年も滑りこみ練習を重ねた選手ほど直す事が難しくなるという問題があります。

腰を落とすなとか、板の真上に乗れてないとか言いますが、いくら腰を落さない
ようにと意識しても、子供の頃から身に付いた癖を直すのはなかなか大変です、
また感覚的にも大きく違うのでとても難しい事です。

それから、リカバリーのための筋力トレーニングは必要ですが、大きな遠心力は
いくら鍛えた筋力でも支えきれません。
つらい筋力トレーニングに励むよりは、微妙に腰が引けているかどうかを検証し、
腰の矯正にこそ時間と労力をかけるべきです。

★微妙に引いているいないの検証は難しいですが、日常生活の中であらゆる
所に違いが現れます。

いつか、アルペン競技の関係者がこの問題点に目を向けてくれたら、何年か後には
きっと日本のアルペン競技が世界一のレベルになれると確信しています。
 
No(28)
記録:2020 / 5 / 22
タイトル:しっかり腰が入ると
サブタイトル:道具の調整が微妙になる
どうやら人の体は、腰が引けていたり抜けていると、体全体を柔らかく使えるようです。
逆に、腰がしっかり入っていると力が入れやすくなる分、動きが制約され
自由度がなくなります。

ということは、腰が入ると何をするにもシャキッとした姿勢で動きも軽快になり無駄な
動きが出来ないため、見た目にもシャープでカッコ良く見えるということにもなります。

スキーの場合も同じように自由度が無くなり、板とブーツと体の角度が制約されます。
特に体とブーツの前傾角度が合わないと全く滑れなくなったりします。

そこで、ブーツの前傾角度を微妙に前後の調整をすることがとても重要になります。
ブーツを履いて板を付け、腰を入れた状態で自然な姿勢で立てる事が基本ですが
膝の位置が前後で5ミリ違うと滑る感覚はとんでもなく違ってしまいます。

実際に滑ってみないと細かな調整はできませんが、柔らかな雪が圧雪された
中斜面から緩斜面で、直滑降、斜滑降、浅回りパラレルなど超リラックスできる
状態で試してみる事が大事です。

★もし何らかの新たな感覚を発見し、試行錯誤をするようになったら
今迄に無い新しいスキーの世界が開ける可能性は大です。★
 
No(29)
記録:2021 / 10 / 31
タイトル:体軸の認識
サブタイトル:スキー理論の落とし穴
基礎スキーヤーがスキー理論を語るとき、様々な専門用語が出てきますが
この中に、軸、というのがあります。
この軸にの言葉に、軸があるから体がぶれなく安定してターンが出来る、
とか、
 
No(30)
記録:2021 / 10 / 31
タイトル:内倒姿勢について
サブタイトル:内倒は物理法則の結果
これも後ほど編集追加します。